フィンランドのサウナの奥深さとは? サウナ我慢大会からヴィヒタ体験まで

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※この記事は昔少しだけ書いていたブログ記事を転載しています。元の文にできるだけ忠実に、修正を加えています。

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 こんにちは。ズッキーです。 

 前回に引き続き、サウナネタを雑談形式で進めていきます。

 

サウナネタあれこれ

 正直なところ、サウナネタはキリがありません。

 サウナで生まれ、サウナで死ぬって言われているような国、フィンランドで、サウナネタがとどまることを知っているはずがないわけです。

 例えば、イベント。

 サウナ我慢選手権。110℃のサウナの中でひたすら暑さに耐える大会です。

 端的に言って頭がおかしいです。2010年に死人が出たせいで、なくなりました。1999年からやっていて、それまで死人が出なかったことの方がおかしいですけど。

 例えば、数。

 visit finlandによると、フィンランドには300万以上ものサウナがあるらしいです。たしかフィンランドの人口は500万人くらいだから、2人に1つはサウナがある計算です(下のリンク参照)。

 また、会議が煮詰まると、サウナに入って会議をするから、大体の会社にサウナがあります。これのすごいところは、サウナで会議をすると、話がうまくまとまりやすいところです。私も会議ではないですが、友達の会社のサウナに入ったことが何度かあります。会社の事務所を貸し切って、パーティをやり、終わりの方にサウナに入りました。

会社の会議室の横にあるサウナ

 すごいぞ。フィンランド。

 ほんのちょっと、マニアックになってくると、savusauna(スモークサウナ)というものがあります。簡単に言うと、サウナの中を煙で燻して温めたあと入る、古いタイプ(と聞いた気がする)のサウナです。排気設備が整っていないから、一酸化炭素が貯まるやらで、火を起こした後、入れるようになるまで一度換気しなければいけないそうです。

 準備に5-6時間かかるので、私は準備したくないです。でも入りたい!

 全サウナ人の憧れだと思います。築百年以上前の施設が残っているという話も聞きます。

 私はヘルシンキのlöylyという公共サウナにあるsavusaunaにしか入ったことがないです。お値段は全然優しくないのですが、入ると、居心地はとても優しいです。しかし、この公衆サウナは結構最近できたものなので、もっと古いところのsavusaunaに入れないうちは死ねないと思っています。

 だから、これを私の唯一の生きる希望にして、仕事を頑張っています。

 

ロウリュlöylyについて

 そういえば、聞くところによると、日本ではタオルをパタパタやることをロウリュと云うらしいです。私は日本でサウナには入らないから、よくわからないですけど。多分、löylyがカタカナの「ロウリュ」になった時に、元の意味を失ってしまったみたいです。Valentine’s dayとバレンタインデイは別物なのと同じ原理です。

:最近では、ロウリュlöylyが正しく伝わり、日本でも、サウナストーブの石から上がる蒸気のことをロウリュと呼ぶようになりました。これを書いた2023年当時はまだ、ロウリュが正しい意味で伝わっていなかったことを考えると、日本のサウナ文化の発展は素晴らしいですね! 少し前はフィンランド人の友達がロウリュが日本に正しく伝わっていないことを「嘆かわしい!!」と悲痛の声を上げていたものですが、そういう嘆きの声が多数寄せられたのか、日本人のサウナ意欲の賜物なのか、正しく伝わってくれたみたいで、よかったです。)

 日本と異なり、フィンランドでは、自分で石に水をかけてロウリュlöyly(蒸気)を起こして、温度調整ができる(日本ではセルフ・ロウリュというらしいが、ロウリュは本来セルフしかない)。フィンランドのサウナでは、きちんと「扉を閉める(ovi kiinni)」ことと、「セックスをしちゃダメ」くらいしかルールがないから、気も楽です。

 ただ、フィンランドのサウナでは扉きっちり閉めないと、熱が逃げるから、閉め忘れると、”OVIII!!(ドア!)”と注意されます。最初は何を言われたのかわからなくて、戸惑いました。温厚なフィンランド人が強めの口調で言うから結構ビビりました。

 一方のドイツ人。サウナの入り方が異常にきっちりしていて怖いくらいです。

「◯分間サウナに入って、◯分間シャワーを浴びて、◯分間体を冷やして、また◯分間サウナに入って……」みたいなことをずっとやっていて、見ていて辛かったです。苦しそうにフーフー息を吐きながら、「これが健康にいいんだ」と言われたけど、全然説得力がありませんでした。否定はしないですし、応援もしてます。ただ、説得力だけは感じなかったです。めっちゃ苦しそうなんです。

 私はフィンランド人みたいに、自由にサウナに入りたいです。北の方の人間は、サウナストーンに水をかけまくって、サウナを肌が痛いくらいにめちゃくちゃ熱くする傾向があるから、一緒に入りたくない時もあるけど、基本的には、とても気楽です。

 私がフィンランド留学中に出会った、Södänkylä出身の「サウナ熱々男(勝手につけたあだ名)」はすごかったです。その人がサウナに入ると、熱すぎて、みんなサウナを去っていったものです。誰も特に文句も言わず出ていって、熱くしたやつの一人勝ちなのが、面白いところです。日本ならブチギレる人が発生しそうですが、「やべーやべー」とは言っててもみんな半分笑いながら出ていきます。

 

ヴィヒタ(vihta)について

 最後にヴィヒタvihtaについて。ヴィヒタは白樺の枝を束ねたもので、サウナ内で随一を誇る最強装備です。ヴァスタvastaと呼ばれることもあります。東西の方言の違いなので、地域によって呼び方が違います。どうやって使うのかはこの動画を見れば、完璧にわかります。

 Tapio Rauhavaara、声いいですよね。

 動画を見て、完璧な知識を得た皆さんには、もう解説もいらないかもしれませんが、念の為、ヴィヒタの使い方を文章でも説明しておきますね。

 ヴィヒタの使い方は簡単。ヴィヒタをしならせて、自分の体をヴィヒタで叩くだけです。自分の体を叩いて叩いて、さらに叩いて、イジめぬくのです。バチバチと叩くことによって、ヴィヒタから白樺のエキスのようなものが出て、夏の森の芳しさを感じられるとともに、肌を激しく叩くことによって、肉体的にも、えも言われぬ快感にいざなわれるのです。

 ちなみに、このYouTube動画のTapio Rauhavaaraの歌の歌詞で大事なフレーズがこちら。

“Löylyä lissää kiukaaseen!”

(意訳:「もっとストーブに水をかけて、俺を熱くしやがれ!」)

 これが言えれば、フィンランドでサウナ行って、他の人が水が入ったバケツを持っていても、熱くしてくれと頼むことができます。

 

私のヴィヒタ体験

 話がそれてしまいました。元に戻ります。

 このサウナ動画を見た私は、フィンランドで一度もヴィヒタを使ったことがないことに気がついて、友達に頼みました。

(私)「今度コテージでヴィヒタを一回使ってみたいんだけどいい?? ヴィヒタって前に、スーパーに売ってたの見た気がするんだよね」

(友)「ああ、あれな。掃除がめんどいから、掃除してくれるならいいよ」

(私)「おけい。掃除するする」

 後日。私がスーパーで買ったヴィヒタを見て、友人が一言。

(友)「これはヴィヒタじゃない。変な葉っぱが混じってる」

 言われてみると、白樺ではない変な細長い葉っぱが確かに混じっています。スーパーで売っていた、その冷凍ヴィヒタには何故かユーカリの葉っぱが混ざっていたのです。K-market(フィンランドの2大スーパーの片方)さんで買ったのですが、純粋なヴィヒタではないようです。ちゃんと見ずに買った私も悪いのですが、初めてのヴィヒタ体験でそんなことを知っているはずもなく、なんだか騙された気分です。

これはヴィヒタであって、ヴィヒタでない。

 とはいえ、物価の高いフィンランドで、安くない値段で買ったヴィヒタです。私の記憶が正しければ、28euroくらいしたはずです(間違えてたらごめんなさい)。ニセモノ呼ばわりされたヴィヒタでも使わないわけにはいきません。

 少し悲しい気持ちになりながらも、サウナに持ち込みました。

 叩き方も知らないので、優しくわしゃわしゃと肌をたたいていると、見かねたフィンランド人の友人が教えてくれました。

(友)「もう少し強くたたいて!」

(私)「こう?」

(友)「違う! もっと!!」

(私)「こうかな??」

(友)「叩き方が甘い!! もっと激しくやるんだ! 貸して!!」

(私)「ひええ」

(友)「もっとこうだ!!」

(私)「あひょええ」

 一応言っておきますけど、サウナ内でアブノーマルなプレイが繰り広げられていたわけではないです。ないですよ。ないですからね!

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 次の日、私は約束通り、サウナに落ちた葉っぱを拾いました。叩けば叩くほど、葉っぱが散るのです。落ちた葉っぱが昨日の夜の激しさを物語っていました。

 気持ちよくはなかったです。

 多分、本物ではないから…。

 私は本物になる! …あ、間違えました。今度は本物を使います。

 私は本物のヴィヒタを使わないうちは死ねないと思っています。だから、仕事を頑張っています。私の唯一の生きる希望です。

 今日は眠いからここまでです。サウナとセットで有名なフィンランドの水風呂、アヴァント(avanto)の話もそのうちしたいですね! みんなが私の記事を読んで、がっぽり儲かりますように。

 それでは〜。

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