【徹底解説】台湾道教の疑問を解消!私が本当に参考になった「道教本」まとめ

台湾

 こんにちは! 

 ズッキーです。

 今回は、私が台湾旅行をきっかけに興味を持った「道教」について、勉強した際に、実際に参考にした本をご紹介します。道教全般を学べる入門書から、専門的な台湾道教に関する書籍、さらには現地の参拝方法がわかる貴重な本まで、私が読んだ中で特におすすめの9冊を厳選しました。

道教全般を学ぶ! 比較的読みやすいおすすめ本

 このセクションでは、道教への理解のしやすさ、そして得られる情報の網羅性を基準に、私のおすすめ順に並べました。

1位『道教の神々』窪徳忠 1996 講談社学術文庫

中国の宗教の主流をなし、日本にも大きな影響を与えた道教。本書は、中国の人々の生活に密着している道教信仰の現状を述べると共に、道教の神々の世界を考究。道教の儀式の折に本尊としてその絵像が掛けられる元始・霊宝・道徳天尊の三神をはじめ、多くの神々及び古くから日本人に親しまれてきた鍾馗や閻魔などの由来を紹介し、気功や風水説にも論及した。わが国道教学の権威による先駆的道教入門。

Amazonの商品説明より引用
専門性★★★★★
読みやすさ★★★★☆
情報量★★★★★

 道教の教科書と言っても良い本です。専門性と網羅性、そして筆者の体験を含めた目線の近さがほどよく調和した本だと思います。神々の話だけではなく、道教というものが何かということがとてもわかりやすく書かれています。「一番最初にこの本に出会えていたらよかったのに!」と思いました。

 

2位『道教の本 不老不死をめざす仙道呪術の世界』Books Esoterica 1993 学習研究社

永遠の生命の獲得をめざすという「道教」の思想とは何か?あらゆる東洋呪術の淵源をなす方術の数々、神仙が駆使したという不死身の身体をつくる秘教カリキュラムから、老荘思想、霊符の呪法まで、かつて東洋全域を包み込んだ巨大な精神文化の全容に迫る。

学研出版サイトの商品説明より引用
専門性★★★☆☆
読みやすさ★★★★★
情報量★★★★★

 学術書や専門書というより、道教について、一般人が興味を持ちそうな内容を収集してまとめたような本です。情報量はかなり多いですが、情報源がいまいちわからず、内容に統一性が感じられません。関連性のある内容が離れたところに分散して書かれている点が気になります。ただ、手の出しやすさはピカイチで、情報の拾い食いにはピッタリです。

 

3位『道教の神々と祭り』野口鐵郎・田中文雄編 2004 あじあブックス 大修館書店

道教にはじつに様々な、そして数多くの神がいる。それらの神々はどのような由来を持ち、どのような役割を果たしているのか。また人々の祈りには、どのような願いが込められているのか。 道教の主要な神々を網羅し、祭りと信仰の実際について紹介する、決定版《道教信仰入門》。

大修館書店の商品説明より引用
専門性★★★★★
読みやすさ★★★★☆
情報量★★★★☆

 道教の神様と祭りについて、かなり詳しく、網羅的に書かれています。ただし、神様や祭りの情報以外はあまり書かれていないので、道教の歴史や基礎的知識を得たい方は他の本を当たった方がいいと思います。

 

4位『道教とはなにか』坂出祥伸2017 ちくま学芸文庫

「道教がわかれば、中国がわかる」と魯迅は言った。伝統宗教として現在でも民衆に根強く崇拝されている道教の全貌とその究極的真理を詳らかにする。

ちくま学芸文庫の商品説明より引用
専門性★★★★☆
読みやすさ★★★★☆?
情報量★★★★★

 道教の入門書としては、とても内容が充実していて素晴らしい本です。ただ、字が小さいのと、文章の書き方が私には少し読みにくく感じたので、順位が下がりました。

 

5位『日本と道教文化』 坂出祥伸著 2010 角川選書

長寿、金運、幸運などの日常的な願望を叶える道教の神々。おみくじや厄除けのお札など、日本で馴染みの神頼みの多くが道教が起源だ。本場中国の遺物もあわせ、日本に残るさまざまな道教文化を紹介する。

Amazonの商品説明より引用
専門性★★★☆☆
読みやすさ★★★★★
情報量★★★★★

 日本に入ってきた道教文化をオムニバス的に坂出さんが紹介している本です。お寺で運勢を占う「くじ引き」の話など、日本人にとっては身近な話も多く、親しみやすい内容が書かれています。「この文化は、中国から来ていたんだ!」という驚きを味わいながら読めるので、最初の道教の本にも良いかもしれません。道教に対する興味が湧く一冊です。

 

6位『道教と東南アジア華人社会』坂出祥伸著 2013 東方書店

第1部は「道教とは、宗族とは」と題して、日本人にはわかりにくい「宗族」と「道教」について、斯界の第一人者である著者が儒教との比較などをとおして概説。第2部では、いまでも暮らしに溶け込んでいる東南アジア各地の道教施設(道観宮廟)や宗族に関係する施設(会館・宗堂)を著者自身が訪れ、見聞した事柄を紹介。本書は、中国ならびに華人社会における宗教や信仰の情況、および「宗族」という社会システムの理解に役立つだけでなく、一般には紹介されることの少ない道観・廟などのガイドブックとしても有用である。

Amazonの商品説明より引用
専門性★★★★☆
読みやすさ★★★★☆
情報量★★★★☆

 東南アジア各地の道教廟と、その神様について、実際の廟の写真とともに見ていく本です。道教の専門家が各地の廟を回るような形になっているので、他の本とは異なる臨場感があります。

 ただ、この本は何も悪くないのですが、坂出さんの本ばかり読んでいると、飽きます。とても読みやすいのですが、他の本で書いてある内容と重複するところが多いので、同じ著者の本を複数読むのは、控えた方がいいかもしれないと思いました。

 

台湾道教を深掘りできる専門書

 このセクションも、台湾道教への理解のしやすさ、そして得られる情報の網羅性を基準に、私のおすすめ順に並べました。

1位『現代台湾宗教の諸相 台湾漢族に関する文化人類学的研究』五十嵐真子著 2006 人文書院

「王母娘娘」祭祀集団、「大日如来道場」「霊仙眞佛宗」「佛光山」など、台湾独自の民間信仰、土着信仰、民衆教団には、親族組織、社会組織、規範、儀礼、世界観、居住空間、建築、芸能に至るまでさまざまな局面に宗教が深く浸透し、それらが有機的につながることで社会の統合と整合性を成り立たせている、文化人類学的に見て興味深い諸相がうかがえる。台湾漢族社会の構成や宗教、世界観を概観し、伝統宗教の変遷と現代宗教の実態や特色を探るとともに、植民地経験や日本仏教との関わり、宗教の現代化まで踏み込んだ意欲の研究。

人文書院の商品説明より引用
専門性★★★★★
読みやすさ★★★★☆
情報量★★★★★

 正直、これほど専門性が高いにも関わらず、わかりやすさも両立しているのは、すごいと思います。台湾の漢族の宗教について、道教だけでなく、幅広い宗教を取り扱っています。博士論文を読みやすく再構成したものなので、学術書としても面白いです。古くからある宗教だけでなく、現代の宗教についても取り扱っているので、古くからの道教の理解という面では、物足りない面もあるかもしれないですが、現在の台湾で、どのように道教やその他の宗教が信仰されているのかを網羅的に知ることができます。とてもいい本です。

 

2位『台湾の道教と民間信仰』劉枝萬 1994 風響社

シャマニズム・呪法・年中行事など多彩な民間信仰の実態を、巫俗の系譜から検討し、道教の祭祀・儀礼との関連を分析。中国・東アジアの視点から、漢民族固有の民俗に迫る。

風響社の商品説明より引用
専門性★★★★★
読みやすさ★★☆☆☆
情報量★★★★★

 内容はとても詳しく、台湾道教の専門書と言える内容なのですが、事前知識がないと理解しづらいところが多々あります。私が調べた限り、台湾の道教にのみ焦点を当てた本はほとんどないので、とても貴重な資料です。古い本であるため、文体が古いのと、筆者のこだわりが強いので、軽い気持ちで読むのには向かないと思います。ただ、本当に台湾の道教について知りたい人は一読すべき本です。

 

3位『台湾の宗教と中国文化』酒井忠夫編 1992 風響社

台湾の民間信仰・道教を、中国(宗教)史全体の流れの中で考察し、華北に偏りがちだった道教史研究に新しい地平を拓く初の試み。

風響社の商品説明より引用
専門性★★★★★
読みやすさ★☆☆☆☆
情報量★★☆☆☆

 一つ前にご紹介した『台湾の道教と民間信仰』よりさらにマニアックな本です。論文や研究記録の寄せ集めのような本で、単独で読むには向かない本です。マニアックな興味がマッチすると、とても面白いですが、嗜好に合うかは完全にあなた次第です。私から薦めることはありません。

 

現地での参拝に役立つ本

『道教再訪』聖天宮法師著 2024 星雲社

専門性★★☆☆☆
読みやすさ★★★☆☆
情報量★★☆☆☆

あなたの知らない“真”の道教。
道教には多くの誤解があるようだが、道教は普遍的かつ唯一無二であり、“東洋信仰・思想のルーツ”と言っても過言ではない。

“ベターな定義”の太極、陰陽、八卦、五行とは何か。万物の摂理・人の摂理を説明する道(タオ)とは何か。老子は人なのか神なのか。別次元の“天国と地獄”の無い宗教とは何か。

当書はこれら道教の哲学・信仰を論理的かつ簡潔に述べた一冊である。

Amazonの商品説明より引用

 内容はあまり多くはないですし、製本した本は個人出版感があります。ただ、この本のように、道教廟の参拝方法について書かれた本は日本ではなかなか手に入りません。そういう意味では貴重な資料です。また、どうやら筆者は台湾人らしいので、この本では現地人視点の宗教観を伺い知ることができます。そのため、他の学術本とは神様に対する理解が異なる点があります(学術的な神様の地位と民間信仰的な神様の地位は異なるため)。興味深い本です。

 

まとめ

 いかがでしたでしょうか?私が台湾の道教について深く学ぶ上で、実際に手に取り、役立った本を厳選してご紹介しました。一口に道教と言っても、その内容は多岐にわたり、一冊の本だけでは理解しきれない奥深さがあります。

 あなたの知的好奇心や、道教への興味のレベルに合わせて、気になる一冊から手に取ってみるのがおすすめです。この記事が、あなたの道教探求の旅のきっかけになれば嬉しいです!もし他におすすめの本や、道教に関する疑問があれば、ぜひSNS等でコメントください!

 

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