[0日目] フラットなオウルをふらっと出たら、山あり谷ありヘトヘト旅⓪ 旅の準備

フラットなオウルをふらっと出たら、山あり谷ありのヘトヘト旅_表紙 ノールカップ

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 こんにちは。ズッキーです。

 新編スタートです。私がまだ20代だった頃に、フィンランドを自転車で旅した話です。

著者からのお願い!

大学生の私は、脳内がだいぶんメルヘンなので、生暖かい目で見守ってください!

 

留学の悩み

「困った。留学でフィンランドに来て、”何か”を成した感がない」

 このときの私はボスニア湾よりも深淵で、ムーミン谷よりも深〜い悩みを抱えていました。

私の悩みがボスニア湾よりいかに深淵かを示した模式図
私の悩みの深淵さがよくわかる図
ボスニア湾の海底地形
ボスニア湾の海底地形を図示した。最深部はスウェーデン側にあり、約200mと少しくらいに見える。

 当時の私は20代ピチピチの大学生で、中学生の女の子に褒められるくらい肌もピチピチ。あんまり、お洋服も買わないので、服もピチピチでした。そんなあらゆる面で、若さがハジけていた私は、フィンランドのオウル大学というところに留学していました。

 交換留学なので、フィンランドにいられる期間は1年だけ。この1年間のうちに、”何か”崇高で偉大なことを成し遂げなければならない気がしていました。生来、気分転換が恐ろしく苦手な私は、その無駄に生真面目な性格が災いして、周りの人の「留学するからには頑張らないと!」「日本では得られない経験を積極的に得ないと!」「就活で自分のしたことをはっきり言えるようにしないと!」という熱意と善意に満ちた助言に、羽交締めにされているような感覚に陥っていたのです(本当に近しい人は逆に何も言わなかったけど…)。

 けれど、フィンランドに来て半年が経つ時期になっても、得られた”何か”の実感は微々たるもので、それは私の欲しい”何か”ではありませんでした。深夜まで太陽がさんさんと輝く白夜の季節になったというのに、目の前には暗雲が立ち込め、頭の中はニョロニョロで溢れかえっていました。

「こういう時はアレだ! スナフキンみたいにこの世界を放浪しよう!」ᐠ( ᐕ )ᐟ

 フィンランド人は、心に小波さざなみが立ったとき、森に行って、心を落ち着かせると聞きます。私もフィンランドの森に入って、”何か”に駆られる気持ちを落ち着かせればいいのではないかと思いました。そう考えると、やることが見えてきました。

 私がずっと頭の中で温めていた計画を実行すればいいのです。そんな悶々とした日々の中で、私の心に希望の光を灯してくれたのが、ある一つのアイデアでした。

 

憧れの自転車旅行

 「よし、自転車旅行に行っちゃおう!!」

 ずっと頭の中で温めていた計画。それは、自転車旅行です。

 私の周りは、なぜか自転車で旅をしている人が多くて、北海道一周や台湾一周はザラにいるし、タイの坂を自転車で登る人もいれば、オーストラリアを縦断する人もいれば、アメリカ横断する人もいて、とにかく、自転車以外の交通手段を知らないんじゃないかってくらい、皆が自転車で旅行していました。

「バッファローのせいで進めなかった!」

「暴力的なカンガルーに道を阻まれた。あいつらこえ〜よ」

「クスリをガンギまりさせたアボリジニがめちゃくちゃ怖かった」

(注:先住民がアルコール中毒や薬中になることは他の地域でも問題になっています)

などと恐ろしげな話を楽しそうに語る友人たちの姿を見て、私も自転車旅に憧れました。

トナカイが道を塞ぐ様子(イメージ図)。
トナカイが道を塞ぐイメージ。
(妻)「ねえ、このサンタさんはなに?」
(私)「あ、いや。つい出来心で…。いらないですよね??」ฅ( ; ´Д`)ฅ

 とまあ、そんな風に、私の周りの友達がみんな自転車で旅をしていたので、大学生はみんな自転車で旅をするものなのだと錯覚してしまいました。

 たぶん、私はミーハーなのです。

 

 加えて、留学中は、自動車を運転することを禁止されていました。なので、車で旅行するという選択肢はありません。

 まあ、そもそも車の免許持っていなかったんですけどね。部活の先輩から謎に運転に関する評価を得てはいましたが、免許を持っていないし、運転したことはありませんでした。

「お前が免許取ったとしても、お前の運転、絶対乗りたないわ!」

とお墨付きをいただいていました。

「安心してください! 僕も乗りたくないので!! 気持ちは一つですね!!」

と私が明るく返事したら、

「何も安心できるところないわっ!」

となぜかツッコまれました。気持ちは同じはずなのに、不思議ですね!

 

 話がそれました。

 そうと決まれば、あとは準備をするだけです。

 

旅の計画〜交通手段〜

Ouluをスタート地点とすると、自転車でどこでも行けることを示した模式図
Ouluをスタート地点とすると、自転車でどこでも行けることがわかる。

 この手の旅で最も重要なのは、家に帰るための交通手段を想定しておくことです。私は、いつでもどこでもリタイアできるように目的地とルートを策定しました。バスが使えることを確認して、さらにもしもの際は、ヒッチハイクも考えていました。北欧で比較的安全にヒッチハイクできることは、オウル大学の複数の留学生から聞いていました。

「無理はしない。ダメだと思ったら、いつでもリタイアする!」

と、自分に言い聞かせました。1日の想定走行距離は50〜100km。大体の中継ポイントを頭の中でピックアップしておきます。万が一、怪我をした時のことも考えて、留学中の保険(入国時に必須)を見直しました。

 宿泊は、基本的にテント泊になるので、フィンランド国内のテント泊に関するルールをネットで検索して見直しました。

 自転車のパンク修理のやり方をじっくりしっかりYouTubeで1回見ました。これでパンク修理は完璧ですね!

(注:普段からパンク修理は友達にしてもらっていたので、やり方はなんとなく知っていました)

「まあ、問題は自転車がないってことなんだけどね!」

 

『Oulu Sale Point』で自転車を購入

 オウルのネットワークに『Oulu Sale Point』というオウルを出る留学生や学生などがいらなくなったものを売ったり買ったりするFacebookのサイトがあります。要はフリマサイトですね。メルカリが今ほどメジャーではなかったので、当時の私には、画期的な仕組みに感じられて、日本にもほしいなと考えたりしました。

 何度か良さげな自転車があったのですが、すぐに売り切れてしまったので、なかなか買えていませんでした。そんな時、120euroの自転車が売りに出されました。Trekという有名メーカーの自転車で、その性能は信頼できます。フィンランドのtunturiという自転車も見たりしたのですが、自分の命を預けるものなのに、どれくらい信頼してもいいものなのか、わかりませんでした。

OuluSalePointで売られていた私の自転車。破損していた箇所を赤の破線で囲んだ。
自転車を買ったときの破損箇所

 連絡も取れて、いざ現場に行くと、

「ごめん、昨日壊れちゃってさ」

 なんと自転車の変速機の部分が壊れていました。今思えば、そこは自転車の基幹部分でした。私は、悩んだ末、買うことに。修理に出せばなんとかなるだろうという目算でした。値下げ交渉をしたかったのですが、こういう時に限って、生まれながらのコミュ障を発揮して、提示された値段のまま買う羽目になりました。箱ワインでも一杯脳みそにぶち込んでから、交渉に行けば良かったとずっと後悔しています。アルコールの有無で舌の滑らかさが全然違いますからね。お酒飲んだら、ベロリンガーです。

 装備品として、

  • ヘルメット(ダサいやつ)
  • 空気入れ
  • ボトルホルダー×1
  • ボトル(プラスチック臭いやつ)×1

をもらいました。ボトルはマジで劣化したプラスチックの匂いがして臭かったのですが、お金がないのでそのまま使いました。

 このとき、すでに出発予定日の2週間前。

 私は、そのまま街の中心地(keskusta)に行きました。すると、思った以上に値段がかかることがわかりました。日本円にして4〜5万円余計にかかってしまったのです。「あれ? 新品買った方が安くね?」という気分になったのですが、そこは私のポンコツぶりが招いた結果なので、仕方がありません。ポンコツはお金が人より余分にかかります。

 修理には一週間かかるとのことで、私は少し悲しい気持ちになりながらも、自転車が確保できたことに安堵しました。こうして、他人からは無謀と言われるかもしれない、私の自転車旅の準備が着々と進んでいきました。

 

旅の準備

 私が自転車旅に持って行った荷物をまとめました。参考までに載せておきます。

 新たに購入したものはこちら。

購入したもの(価格はだいたいのもの)

  • 紙の地図(wifiや電源がない状況に対応。keskustaで購入。12.9euroの高級品。)
  • 自転車のメーター(6〜9euro)
  • パンク修理キット(10euro)
  • 自転車の替えのチューブ(5〜9euro)
  • 自転車装着用バッグ×2(20euroか40euro忘れたけど、多分40euro/1kpl)
  • 自転車用ボトルホルダー×2(+1)
  • 自転車用ゴムバンド(荷台にものを縛り付けるやつ)(6euro)
  • 2〜3人用テント(20euro)
  • 寝袋用マット(5〜6euro)
  • マッチ(数十cent)
  • 蚊取り線香(Rovaniemiから導入)

 次に、元々持っていたもの。ほとんどが日本から持って行ったものです。

元々持っていたもの

  • リュックサック
  • 下着+靴下+シャツ(3日分くらい使い回し)
  • フリース(防寒用)
  • ズボン(登山用+寝巻き用ジャージ)
  • 靴(ランニングシューズ)
  • タオル
  • ティッシュ
  • レインコート(mont-bell上下+靴用)
  • 寝袋(mont-bell、〜0℃対応)
  • シャワージェル(全身洗い用)
  • 日記帳・ペン
  • カメラ(一眼+コンパクトデジカメ)
  • スマホ(現地緊急用5€分sim+wifi普段使い用)
  • 災害用アルミシート(日本で購入)
  • 虫除けスプレー

 次に日用品・食糧です。

日用品・食糧

  • ライ麦パン(500g)
  • 食パン(0.5〜1kg)
  • カレリアパイ(数個)
  • チーズかハムかサラミ(タンパク源)
  • 塩ピーナッツ(塩分補充・3日目〜)
  • レーズン(糖分・2日目〜)
  • チョコレート(たまに)
  • はちみつ(2日目〜)
  • 青かびチーズ(たまに)
  • ソーセージ(焚き火用)
  • ジュース(ビタミン源)
  • 水道水(飲用・手洗い・歯磨き用)
  • トマト(ビタミン源・丸齧り)
  • マッシュルーム(生食)
  • ドライデーツ(貰い物)
  • ドライフルーツ(貰い物)
  • 野生の植物の実(ビタミン源)
  • 歯ブラシ
  • 歯磨き粉

 フィンランドはパンは500g/1斤単位でスライスされたものが売っています。これを2〜3euro(たまに4euroするかもしれない)を買ってメインの炭水化物源にしていました。おにぎりであれば、必要な栄養が一つでだいぶんカバーできるのに、とおにぎりが売られていないことを恨めしく思いました。

 基本的に、人が奢ってくれたとき以外は、これ以外のものは食べていないです。おそらくノルウェーでいちごとブルーベリーを買ったくらいですかね。

 

私のバイブル [PR]

 最後にこの旅に行くきっかけとなった私のバイブルをご紹介しておきます。もう中古でもあまり売っていないので、図書館で探した方がいいかもしれません。

欧州北米自転車ひとり旅: うたかたチャリ暦

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 行き先はこの本を元に決定しました。 

 

まとめ

 一応、今回の内容をまとめました。

まとめ
  • この旅は、留学中の「何かを成したい」というモヤモヤからスタートしました!
  • 周囲の友人の影響で、「自分も自転車旅に行くしかない!」と思い込んだミーハーな私の魂が、意外と壮大な旅の始まりになったり、ならなかったり??
  •  フリマサイトで憧れの自転車を手に入れたと思いきや、まさかの破損。旅の始まりから波乱の予感しかしませんね!
  • 安い中古を買って、まさかの「新品より高い」かもしれない修理費になっちゃうというポンコツっぷり。皆さんも自転車旅をするときは気をつけてくださいね!
  • 不安と期待を胸に、いざ出発! 地図に寝袋、マッチまで揃えて準備万端…と言いたいところですが、パンク修理は…へへへ(笑)。

 さあ、準備は整いました。次回はいよいよ、波乱の旅立ちの様子をお届けします!

 どんな旅が始まるのやら??

 

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