こんにちは。ズッキーです。
オーロラというと、何色を思い浮かべますか?
私はなんとなく緑色を想像していました。そして、実際見たオーロラも緑色が多いです。でも、なぜ緑色が多いのでしょう??
オーロラの原理
オーロラは、太陽から飛んできたプラズマ粒子というエネルギーを持つ粒子が、地球の大気とぶつかり、大気の原子や分子にエネルギーを渡し、発光することで、発生します。
オーロラの色は、このときにプラズマ粒子がぶつかった原子や分子の種類によって、決まります。
原子・分子の種類とオーロラの色
地球の大気の成分は、窒素78%、酸素21%、その他1%程度です。オーロラの発生に関わる原子、分子は、このうち窒素分子と酸素原子です。
それぞれの原子・分子の発色と高度を表にしました。
| 原子・分子 | 色 | 高度 |
| 酸素原子O | 赤色 | 150〜500km |
| 緑色 | 100〜150km | |
| 窒素分子N2 | 青色 | 120km以下 |
| 紫色 | 数百km(+薄明の太陽光) | |
| ピンク色 | 90km〜100km |
この表を見て、私が疑問に思ったのは、なぜ酸素分子ではなく酸素原子なのかということと、酸素の方が重いはずなのに、酸素の方が上にあることです。
しかし、この答えは簡単で、オーロラが発生する高層大気では、酸素分子(O₂)は紫外線で分解され、酸素原子(O)として多く存在します。この酸素原子(O)は窒素分子(N₂)より軽いため、より高い高度に存在しているのです。オゾン層のでき方を学んだときに、この話を聞いたことがある気がします。

さて、冒頭で触れた、緑色のオーロラが見えやすい理由はこの表から説明できます。

太陽からやってくるプラズマ粒子は、ちょうど高度100〜150kmあたりで、エネルギーを最も効率よく放出し、鮮やかな緑色に光ります。これが、緑色のオーロラが最もよく見られる理由です。
まず、一番上の赤色のオーロラはよく発生するのですが、高度が高いため、光が地上に届くまでに減衰してあまりはっきりと見られません。

その次に、緑色がきます。緑色に光るためには、赤色に光るよりも多くのエネルギーを必要とするため、光も赤色より強く、かといって青色ほどエネルギーを必要としないので、最も見えやすい色になります。
青色は、かなりオーロラの活動が活発なときしか見られません。緑色のオーロラよりもさらにたくさんのエネルギーを必要とするからです。
そして、紫色とピンク色はさらに発生しにくい色です。紫色の説明は、ちょっと難しくなりすぎて、私も理解しきれていないので、その内容は割愛します。ピンク色は青色よりもさらにエネルギーが必要だと考えてください。
ところで、色に関して、私は一つ疑問を感じました。「青色のオーロラって見た覚えがないような気がするな〜」という疑問です。
青いオーロラはあまり見られない?

青いオーロラと聞いても、私は全然イメージがわきませんでした。写真でもあまり見た覚えがありません。
これには3つの理由があります。
- 窒素分子にプラズマ粒子が届くのは、太陽の活動がとても活発であるときのみ
- 青いオーロラの青い色の幅が広い
- 青色は緑色に比べると、人間の目で識別されにくい
1つ目は先ほども説明した通りです。窒素分子にプラズマ粒子が届くのは、太陽の活動がとても活発であるときのみです。高度120kmまでプラズマ粒子が届くだけの量が供給されなければいけません。
2つ目は、青といっても、その色の幅は紫よりから青まで色の幅が広いために、青と認識されていない可能性があります。
3つ目は、人間の視細胞(桿体細胞)の問題です。暗視野で人の目が吸収できる光の波長は500nm付近です。この波長域は微妙に緑に寄っているので、緑色の波長(490〜550nm)は見えやすいのですが、青色の波長(430〜490nm)は見えにくいです。

変わり種:ブラックオーロラ
オーロラ現象の中で発生するものに、ブラックオーロラがあります。ブラックオーロラはオーロラではなく、オーロラの間にできる黒い隙間のことです。別にオーロラの隙間じゃないかと思うのですが、そこだけ色がくっきりと消える上、どうも不思議な形をとるようです。私も実際に見たことはありません。
オーロラの明瞭さ:3つのタイプ
オーロラは専門的には3つのタイプに分けられます。
- はっきりしたオーロラ(discrete)
- ぼんやりしたオーロラ(diffuse)
- 脈動オーロラ(pulsating)
和訳すると一気に専門性がなくなった感じがしますが、気にしてはいけません!
ここからは科学的な話はなしで、「オーロラの形って色々あるんだな〜」と認識してもらえれば大丈夫です。それでは、一つ一つ確認していきましょう。
はっきりしたオーロラ(discrete)
形がしっかりあるオーロラです。次の章で紹介する、アーク、カーテン、コロナなどは全部このタイプです。

ぼんやりしたオーロラ(diffuse)
緯度が低いOuluではこれが多いです。色も形もぼんやりしています。肉眼で見ると「雲かな?」と思って、写真で撮ると、うっすら色が付いていて、「あ、やっぱりオーロラか」とわかるような本当に煮え切らないぐずぐずしたオーロラです。

でも、オーロラはぼんやりしていても、背景がいいと、写真的には映えますよ。馬子にも衣装作戦ですね。
脈動オーロラ(pulsating)
チカチカ光る変わったオーロラです。『オーロラ・ウォッチングガイド』という本には、大きなオーロラが出た後や、明け方に現れると書いてあります。私が見たのは、23時くらいだったと思うので、おそらく大きなオーロラが出た後だったのでしょう。
パチパチと放射するようなオーロラです。これは結構見ていて面白いです。

↓脈動オーロラを見たときの話はこちらの記事に載せています。
オーロラの形
正直、本物を見たら、オーロラの形なんてどうでもいいような気はしますが、色々形があるんだよということだけ認識してもらえれば大丈夫です。
アーク
アークは弓のように弧を描いたオーロラのことです。地平線で東から西に伸びています。日本のBUMP OF CHICKENというバンドが『aurora arc』というアルバムを出していますが、そのアルバム・カバーに描かれている写真は、ここでいうアークとは少し形が違う気がします。
ちなみに、BUMP OF CHICKENのメンバーもオーロラを見に行っています。イエローナイフですけど。

カーテン
最も有名なオーロラの形です。縦に筋状のヒダがあって、下縁がくっきりはっきりしています。うねうねと動くので面白いです。

コロナ
真上でオーロラがボカンと弾けたように広がります。かなりオーロラが活発なときに見られます。私が見たのはKp8かKp9の時です。私の住んでいたOulu(北緯65度くらい)だとそれくらい太陽活動が活発でないと見られません。

三脚使っていないのがバレバレの手ブレ仕様なので、ちょっと見せるのが恥ずかしいです。私、オーロラは全て地面直置きか、手で支えて撮っています。お金をケチった結果ですね。
まとめ:オーロラの種類は科学現象の賜物
いかがでしたか? それではこの記事のまとめです。
- オーロラの色は、発光する原子・分子の種類と高度が要因
- 緑色のオーロラは、高度100〜150kmの酸素原子の発光で発生
- オーロラの多様な形は、オーロラ活動の活発さを反映!
- 珍しい色のオーロラは、発光する高度や人間の目の特性が原因
オーロラは色や形によって、見せる表情が全く異なります。次回の旅では、ぜひその違いにも注目してみてください。
もっと詳しく知りたい方へ:オーロラ関連リンク集
参考文献
- 『一生に一度は見たい絶景の楽しみ方 オーロラ・ウォッチングガイド』赤祖父俊一 監修 2018 誠文堂新光社
- 『オーロラの科学 人はなぜオーロラにひかれるのか』上出洋介 2010 誠文堂新光社
- 『オーロラ・ウォッチング オーロラに会いにいこう』上出洋介 監修 2005 誠文堂新光社
- 『大森徹の最強講義117講 生物I・II』大森徹 2009 文英堂








コメント