フィンランドの春のお祭り『Vappu』のクレイジーすぎる楽しみ方 in オウル

文化・生活

 こんにちは。ズッキーです。

 初めて海外のお祭りに行くと、わからないことだらけです。何を祝っているのかもわからなければ、一つ一つのイベントで何をしているのかも、祭りのノリもよくわかりません。

 フィンランドのOuluオウルに留学中に体験したVappuヴァップもわからないことだらけでした。Vappuは長く暗い冬の終わりと、春の訪れを喜ぶお祭りです。前回の記事では、Wesibussiヴェシブッシという超パリピなバスに乗って、フィンランド人のハイテンションなノリについていけない私の話をしましたが、今回も何かわからないまま、街のお祭りに突入します!!

 

なぜか重機を使って銅像に帽子を被せるイベント

 Wesibussiヴェシブッシ(酔っ払いバス)に乗って、Ouluオウル街中keskustaにつきました。

 街は白い学生帽(ylioppilaslakki)を被り、カラフルなオーバーオール(opiskelijahaalarit)を着た学生たちで溢れかえっていました。フィンランド各地で見られるVappuの風景です。

学生たちが白い学生帽(ylioppilaslakki)を被り、カラフルなオーバーオール(opiskelijahaalarit)を着ている様子
学生帽(ylioppilaslakki)を被った私。オウル大学の工学部の伝統的な黒い房つき帽子を被らせてもらった

 私はこの日街で少しだけ用事があったので、友達とは別れたのですが、そのせいで、どこに行けばいいのかわからなくなりました。この日は、4月30日。フィンランドでVappuaattoヴァップアアット(Vappuの前日)と呼ばれる日で、Vappuのお祭りの中でも最も大きなのイベントが催されると聞いていました。

 友人がAinolanアイノラン puistoプイスト(アイノラ公園)の方にいるというので、そちらへ向かうことに。どうやら、街にいる他の学生もその方角へ向かっているようです。学生の列について行くと、Åströminpuisto(オストロム公園)というAinolanアイノラン puistoプイストに隣接した公園につきました。友達ともここで合流できました。

 学生たちは、旗を掲げ、思い思いのパーティーグッズで着飾り、何やら楽しそうです。車輪のついたサウナを引っ張る人や、遊園地にあるようなトロッコのようなものに乗っている人もいます。

 公園の中央にはドデカい高所作業車が用意されていて、その周りに人の輪ができています。お祭りで学生が重機を使うなんて、日本では考えられないくらい大掛かりです。

重機を準備して

「なんじゃこりゃ!?」

 何が起こるのか、さっぱり検討がつきません。わからないまま見ていると、人が乗り込み、作業床が持ち上がっていきました。公園にある銅像の後ろくらいまでアームが持ち上がり、そこで止まりました。

銅像の後ろで拡張機で何かを話しているフィンランド人学生

 フィンランド語で演説が始まります。何を言っているのか、さっぱりわかりません。そして、話が終わったと思ったら、白い大きな布の塊を取り出して、銅像に被せました。白い大きな布の塊は、学生たちが被っているのと同じ学生帽でした。

「え、なんでっ!?」

ylioppilaslakkiを被せて、skumppaで乾杯

 なんと、フィンランドの学生たちは、ただ銅像に帽子を被せるだけのために巨大な重機を準備していたのです。こんな無駄なことのために、こんなに大掛かりなことをするなんて、やはりフィンランド人はクレイジーです。

 こういうの大好きです!!

 だって、このためだけに、銅像に合うサイズの学生帽を作ったってことですよね。お祭りのために、全力でふざけまくっているのが感じられます。

 あとで調べたところ、これは全国各地で見られる伝統であるようです。地域によって帽子をかぶせる銅像やその方法は異なります。つまり、フィンランド全国で、地域ごとのクレイジーさを感じられるということです。素晴らしいですね!

 帽子を銅像に被せたところで、学生たちはスパークリングワインskumppaで乾杯をしました。銅像と一緒にVappuを祝っているみたいで、なんだかいいですね!

トラックの荷台に乗って、楽器の演奏をしてくれる。後ろには遊園地にあるようなミニ機関車が見える

 また、この日はイベントの一環として、トラックの荷台に乗って楽器を演奏する学生たちが街を盛り上げます。学生以外の大人たちも見にきていて、祭りが学生たちだけのものではないことがわかります。

 

オウルの中心でヘンテコダンス

 私は人の流れに乗って、Oulun Keskusaukioオウルンケスクスアウキオまで戻りました。ここは、街の中心地で、大きなステージがあります。エアーギター選手権世界大会の舞台でもあります。

 どうやら、このステージでまた違うイベントが行われるようです。

 よくわからないまま、人混みについてきた私は、流されるままに、ステージを見物することにしました。

広場のステージ

 スーツとオーバーオールを着たフォーマル(?)な格好をした人たちがステージに立ちました。何を言っているか全然わかりませんでしたが、司会者からの挨拶が終わると、なぜか、ポップな音楽(EläkeläisetエラケライセットによるNihgtwishカバー曲”Nemo”に似ている)が流れ始めて、みんなで踊り始めました。

 ダンスはキレッキレのものではなくて、腕を横に上げて、その場でぐるぐる回ったり、飛んだり跳ねたりするヘンテコな感じのものでしたが、学生だけでなく、街のおじさんも参加していて、みんなが楽しんでいる様子でした。

 当時は、私がシャイすぎて一緒に踊れませんでしたが、もしまたVappuの機会があれば、今度は参加してみたいです。このステージでのイベントが毎年行われているかは分かりませんが、あの時に踊らなかったことが、今でも少し心残りです。

 

春は川に飛び込んでもあったかい……よね?

 お昼にケバブを食べた後は、Ainolanアイノラン puistoプイストに戻りました。

 今度は公園内でイベントがあるようです。友達がいるという川のほとりに着くと、再び人混みができていました。友達は、地面にレジャーシートを広げて、ピクニック気分で川で行われているイベントを見ていました。

 そのとき、行われていたイベントというのが、こちら!

川に建てられた特設ステージ

 川に向かって特設ステージが用意されていて、そのステージの川側には滑り台が準備されています。特設ステージの前には、ずらずら並んだ学生たちが!? 学生たちは順番にステージの上に立って、軽くパフォーマンスのようなことをして、そのまま進んで滑り台に座ると……。

ちょっと急な滑り台のおかげで、簡単に飛び込める

 ……川に向かって滑り降りていきました。

「ええっ!?」

 きっちりとしたスーツを着た学生も、普段着の学生も男女関係なく、水に飛び込んでいきます。

 オウルでは、このVappuaattoの日に、新入生が水に飛び込むのが恒例となっており、みんな思い思いの服装で次々と飛び込んでいきます。滑り台の角度は急ですが、滑り台があることで比較的安全に川に飛び込めるよう工夫されています。

女の人ももちろん飛び込む

 この時期のオウルは、5月上旬とはいえ気温は一桁から10℃前後と肌寒く、場所によってはまだ川岸に雪が残っていることもあります。でも、寒中水泳(アイススイミング)が一般的なフィンランドでは、この程度の寒さはそこまで厳しくないのでしょうか??

  皆で本気で春を楽しんでいる様子は、見ていて楽しいです。

 

Vappu:短いフィンランドの春を全力で楽しむ日

 フィンランドの春は短く、6月(フィンランド語で「kesäkuu:夏の月」)にはすぐに夏です。そのため、人々は長い冬を耐え忍んだ後、このVappuというお祭りで、待ち望んだ春の喜びを全身で表現し、全力で楽しもうとしているのではないでしょうか。

 それでは〜〜

 

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