こんにちは、ズッキーです。
「フィンランド」と聞いて、思い浮かべるものはなんですか?
サウナ? ムーミン? トナカイ? それとも、フィリピン?
(←友達がよくフィンランドをフィリピンと間違える(๑ˊ͈ ∇ ˋ͈))

フィンランドに対して静かで真面目な北欧の国といイメー時は持っていませんか??
でも、実はフィンランドには、そんなイメージが吹き飛ぶほど、はちゃめちゃに賑やかな春のお祭りがあります。それは Vappu というお祭りです。
毎年5月1日が近づくと、フィンランド中の学生も社会人も家族も、みなさんテンションがちょっと高くなって、公園でピクニックをしたり、シュワシュワのアルコール的飲み物を片手に歌ったり、奇抜な格好で街を歩き回ったりします。日本人に似て大人しいなどと言われることもあるフィンランド人が、嘘みたいにはっちゃけます。

この記事では、そんな Vappuの魅力を、「Vappuってなに?」というところから、その見どころや名物グルメまで、まるっとスルッとご紹介します。
Vappuってなに?

Vappuとは、フィンランドの春を祝うお祭りで、毎年5月1日に開催されます。フィンランドの冬は長く、暗く、寒いので、春は本当に待ちに待った季節です。
例えば、私が住んでいたOuluでは、10月頃から気温は一桁、12月の日照時間は10時〜14時の4時間程度、1月には気温がマイナス20℃を下回ります。5月になっても雪が残っているほどなので、私自身、この雪融けの季節をどれだけ待ち望んだか、わかりません。

Vappuはそんな春の喜びをみんなで表現する、とてもハッピーなお祭りなのです。特に、大学生がちょっとはっちゃけすぎじゃないかってくらい、街全体を盛り上げてくれます。もちろん、大人たちだって、負けないくらいエンジョイします。
それは見ていてとても楽しいものです。
面白いのは、Vappuを最も盛大に祝うのは、Vappuaatto(「ヴァップの前日」という意味)と呼ばれる4月30日だということです。これは、Vappuの歴史に関係するのですが、詳しく知りたい方は、下のリンクの記事をご覧ください。
Vappuの見どころは学生にあり!学生帽とオーバーオール

Vappuのイベントのメインは、なんと言っても学生です。5月1日は、労働者の日なので、ヘルシンキでは、労働者が行進するイベントもあるようです。しかし、ここまでにも説明した通り、フィンランドでは、基本的に春を迎えるお祭りの色合いが強いので、4月30日に最も盛大に祝います。
学生たちは学生帽(ylioppilaslakki)を被り、学部や学科ごとのオーバーオール(haalarit)を着て、祭りを全力で楽しみます。学生だけでなく、大人も昔の学生帽を大事にとっていて、一緒になって被ります。みんなで同じ帽子をかぶって、同じお祭りを楽しむって素敵ですよね!
銅像に学生帽を被せる謎の儀式
Vappuを祝うのは、人間だけではありません。
フィンランドの学生は、なんと銅像をも巻き込んで、Vappuを祝います。意味がわかりません!!
なんと、銅像にも学生帽を被せるんです。こちらの動画で、実際に重機を使って帽子をかぶせる様子が見られます。
動画の12:00頃から、銅像(Havis Amanda像)に帽子を被せる様子が映っています。学生帽を被せるだけのことに、謎に大掛かりな重機を使って、謎に盛り上がっています!
なんでやっ(*´д`)⊃
しかも、学生だけでなく、大人もノリノリなのが、動画を見てもらえるとわかると思います。
ヘルシンキでは、帽子を被せる前に、このHavis Amanda像をブラシで洗うイベントもあるようです。
このYouTube動画では、ブラシで洗っている様子が映されています。編集のせいで、ちょっとお行儀の良い動画になりすぎていて、私は好きな動画ではありませんが、参考にはなるかと思います。
銅像に学生帽を被せる意味
この学生帽を被せる文化に、どういう意味があるのか、気になる方もいらっしゃると思います。
この文化は、もともと学生のおふざけから始まったそうです。つまり、ほとんど何の意味もありません。それをこんな大掛かりなイベントとして祝っているわけです。面白すぎます!!
世の中、意味のないことに全力で取り組むから楽しいんです。
しかも、それがなぜか全国に広まって、今では、フィンランド各地の大学で同様のイベントが行われています。
| 都市名 | 学生帽を被せる銅像 | 備考 |
| Helsinki | Havis Amanda (バルト海の乙女) | 学生帽を被せる前に清掃 |
| Tampere | Suomen Neito (フィンランドの乙女1) | |
| Turku | Lilja (トゥルクのユリ) | 学生帽を被せる前に巨大歯ブラシで清掃 歯学部による年次歯科健診 |
| Oulu | Frans Mikael Franzén (オウル出身の詩人) | |
| Pori | Karhu (クマ) | |
| Jyväskylä | Minna Canth (女性作家兼実業家) | |
| Kajaani | Elias Lönnrot (カレワラの収集者) |
それにしても、TurkuでLiljaの歯科健診をするのは気になりますね。あと、クマの銅像に学生帽を被せるのも、可愛いくていいですね!
地域ごとに違う学生のVappuイベント
さらに面白いのが、独特の発展を遂げた学生文化があることです。
私が通っていたオウル大学を含めた、一部の地域の大学では、新入生が冷たい水に飛び込んだり、浸かったりする文化があります。

| 都市名 | イベント |
| Turku | 新入生がクレーンで釣られて川に浸される |
| Oulu | 新入生が川へダイブ |
| Tampere | 新入生がクレーンで釣られて川に浸される |
私が体験した、オウル大学の学生によるVappuイベントについて詳しく知りたい方は、下のリンクからご覧ください。
Vappuに欠かせないグルメ!Sima、Munkki、Tippaleipä
さて、お祭りといえば、やっぱり食べ物も外せません。
フィンランドで、この日に必ずと言っていいくらい飲まれるのがsimaという、レモン風味の微炭酸飲料です。自家製シマは作るのに数日かかるのに、それでも毎年大量に仕込まれるということからも、フィンランド人がこのお祭りにどれだけ力を入れているかがわかります。友達もみんなで飲めるように大量に作ってきてくれていました。
そして、お供にはmunkki。いわゆるドーナツですが、日本のものよりちょっと大きめで、ガンと揚げて、たっぷり砂糖をボカンとまぶします。Tippaleipäも忘れてはいけません。材料はmunkkiとほとんど同じですが、カリッカリのカリンカリンに揚げられて、違った食感が楽しめます(かりんとうみたいな食感)。
スパークリングワイン(skumppa)と一緒に食べるのも一般的です。
「太っちゃうかも!?」と思った方、安心してください。
サンドウィッチマンの伊達さんのカロリーゼロ理論によれば、カロリーは熱に弱いので、油で揚げたmunkkiやtippaleipäもカロリーゼロです。また、スパークリングワインも白いので、カロリーゼロです(科学的根拠って何だっけ?)。
simaだけ色がある(琥珀色)ので、カロリーが心配かもしれません!
でも、お祭りで、カロリーなんて気にする必要はありません! 春の喜びは、胃袋でしっかり味わうのが一番です!! カロリーの問題は将来の自分がきっちり向き合ってくれるでしょう。

そして、このフィンランド・グルメを公園にピクニックにいって食べるのが、フィンランド流。春を感じるのに一番良いのは、外に出ることです。ただ、先程も言った通り、この時期は雪が残っていることもあり、外も寒いので、防寒は忘れないようにしてください。
もちろん、室内で楽しんでも大丈夫です。私がオウルにいる時は、大学のアパートのパーティルームを借りて、みんなでVappuを楽しみました!

「munkkiってなんだろう?」とか「simaってなに?」など、Vappuのフィンランド・グルメについて、もう少し知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
まとめ|Vappuでフィンランドの春を全力で楽しもう!
- Vappuは、フィンランド全体で春を迎える日!
- 学生も大人も学生帽(ylioppilaslakki)を被って春をお祝い!
- Vappuの特別なグルメを食べて、Vappu気分になろう!
フィンランドを旅するなら、ぜひこの時期に行ってみてはいかがでしょうか。あなたの知らないフィンランドの新しい一面を見れたり見れなかったりするかもしれません!
それでは〜。
Hauskaa Vappua!
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脚注
- フィンランドの乙女
フィンランドの乙女といえば、新カレワラに出てくるヨウカハイネンの妹アイノ(魚になって、乙女の純潔を貫いた)を思い浮かべるが、この像がそのアイノなのかは不明です。 ↩︎





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