こんにちは。ズッキーです。
海外旅行の計画をしていると、「どこへ行こうか?」「何をしようか?」「何を食べようか?」などと、目先のワクワクにばかりに注意が行きがちです。でも、結局、私が現地で必ず直面し、いつも直前になって調べてしまう問題があります。それが、「現地の水道水は飲めるのか?」ということです。海外へ行ったことのある方であれば、一度は経験があるのではないでしょうか??
水道水が飲めるかどうかで、旅の準備も、滞在中の快適さも大きく変わってきます。そこで今回は、あなたのフィンランド旅行に役立つ、フィンランドの水道水の情報について詳しく解説します。
フィンランドの水道水は飲めるの?
結論から言うと、フィンランドの水道水は飲めます。フィンランドで、ペットボトルの水をわざわざ買うのなんて、もったいないです。フィンランドの水道水は美味しくて安全なんです!!
実際、私もフィンランドのオウルという町に一年間滞在したことがありますが、一度も水で不安に思ったことはありません。水道からコップに直接水を入れてゴクゴク飲んでいました。味は柔らかく、私たち日本人が慣れ親しんでいる軟水です。ヨーロッパでよく売られている硬水とは違うので、安心して飲めます。水道水としては、日本の一般的な都市部の水道水よりも断然美味しいと感じます。富山などの美味しい水道水に近い味わいです。
でも、「本当に安全なの?」とか「海外の水って心配だな?」と思う方もいるかもしれません。また、フィンランドの川や湖の水を見たことがある方なら、「この茶色い水を水道水にしているの?」と疑問に持っている方もいるかもしれません。
でも、大丈夫です。フィンランドの水道水は世界でトップレベルの評価をされている水です。
「えっ、川の水が茶色い!?」
水道水の説明に入る前に、少しだけフィンランドの自然の水についてお話させてください。というのも、フィンランドの川や湖の水は茶色いんです。

湖の写真だけではわかりにくいかもしれませんが、これは湖の底の色でもなく、光の当たり方の問題でもなく、水自体が褐色がかった茶色い色をしています。
川も同じです。

茶色く見えるのは、光の錯覚でも、土の色が見えているからでもなく、水の色によるものです。実際、水をすくってみると、その茶色い色がよくわかります。
日本のイメージだと、茶色い川は工場の排水や生活用水の排水の色が出た、汚れた川のイメージがあります。私もそういう場所の近くに住んでいたことがありますが、川の近くにいるだけで、ちょっと腐ったようなドブの臭いがします。
しかし、フィンランドの茶色い水に関しては、そのような嫌なニオイは全くしません。
それは、この茶色の成分が天然の植物由来の有機物であるからです。まるでお茶の葉から色素が溶け出すように、森林の植物成分が水に溶け込んだものです。そのため、人体に害はありません。
フィンランドの川や湖の水がなぜ茶色いかについて詳しく知りたい方はこちら!
そして、その天然の水をフィンランドでは、世界トップレベルの技術で丁寧に浄化しています!
世界が認める!フィンランドの水道水の品質の高さ
Euro Weekly Newsではフィンランドの水道水について、次のように紹介しています。
Bottled water sells an image: minimalist fonts, glacier backdrop visuals, and price tags that whisper luxury. But in Finland, tap water comes straight from the source, and it is cleaner than most brands available at your local supermarket. A whopping 99.98% of Finnish tap water exceeds the strictest health-based standards in Europe. It is not just a safety; it is world-class and costs nothing extra.
(ボトル入り飲料水はラベルによって「イメージ」を売っています。ミニマルなフォント、氷河を背景にしたビジュアル、そして贅沢をささやくような値札。しかしフィンランドでは、水道水が源泉から直接供給され、地元のスーパーマーケットで手に入るほとんどのブランドよりも綺麗な水です。フィンランドの水道水の実に99.98%が、ヨーロッパで最も厳しい健康基準を超えています。それは単なる安全性以上のものです。世界クラスの水でありながら、ペットボトルの水のような追加の費用は一切かかりません。)
このニュースでは、ヨーロッパのスーパーで買うペットボトルのお水よりも、フィンランドの水道水の方が綺麗であることを伝えています。

また、公衆衛生機関(THL)によると、フィンランドの法律では、「(フィンランドの水道から供給される)飲料水が利用者に健康被害を引き起こす可能性のある生物や物質を含んでいてはならない」と定めてられていることが説明されています。
ただし、使用頻度の少ない蛇口からは、使う前にしばらく水を流すことが推奨されています。浄水場を出た時点では綺麗な水も、水道管内で滞留している間に、まれに細菌が増える可能性があるからです。
それでは、もう少し細かくフィンランドの水道水について見ていきましょう。
採水地と水の硬度
フィンランドの水道水に使用されている水はどういう水なのでしょうか。

HSYによると、フィンランドの首都ヘルシンキでは、ヘルシンキから120km離れたLake Päijänne(パイヤンネ湖)から原水を引いています。パイヤンネ湖の水の綺麗な水を浄水したものが、ヘルシンキ首都圏のほとんどの水道水で使われています。Vantaa北東部の一部の地域に関しては、TuusulaにあるKuninkaanlähdeという地下水取水施設からの水も供給されています。
また、私が住んでいたOuluでは水道水をOulujoki(オウル川)から採水していました。
北海道の札幌市を例にとると、札幌市は豊平川や琴似発寒川、星置川と滝の沢川を水源としていますので、自然の河川や湖から採水しているのは、日本と変わらないようです。
水道水の硬度については、ドイツ硬度で表示すると次の表のようになります。
・フィンランド主要都市の水道水の硬度(ドイツ硬度°dH)
| 硬度(°dH) | |
| Helsinki | 2.7 ~ 4.5 °dH |
| Tampere | 2.0 – 5.0 °dH |
| Turku | 3.0 – 5.0 °dH |
| Jyväskylä | 3.0 – 4.0 °dH |
| Rovaniemi | 3.0 – 5.0 °dH |
【参考:水の硬度分類】
- 非常に軟水: 0~2 °dH
- 軟水: 2~5 °dH
- 中硬水: 5~10 °dH
- 硬水: 10~21 °dH
この結果、ここに掲載したすべての都市の水道水が軟水に分類されることがわかりました。
再び札幌の水を例にとると、札幌の水の硬度は、31~40mg/Lで、1.7〜2.3 °dHで非常に軟水であることがわかります。
このように、日本で一般的に飲まれている水のほとんどが軟水であるため、フィンランドの軟水は日本人にとって非常に飲みやすいと言えるでしょう。ヨーロッパの他の国に多い硬水とは異なり、味に違和感を感じることは少ないはずです。また、硬度が高いとお茶の味が変わるという話がありますが、軟水であるため、お茶の味が日本と大きく変わると言うこともないでしょう。
フィンランドの水道水の浄水プロセス
フィンランドの水道水の特徴は、オゾンや紫外線(UV)を使って、塩素の使用を最小限に抑えていることです。比較のため、まずは北海道の札幌市の浄水方法を見てみましょう。
| 札幌市の水道水の浄水処理方法 |
| ①不純物を薬品で固めて沈める (凝集沈殿) |
| ②水を細かい砂の層に通して細かなゴミを除去 (砂ろ過) |
| ③水の殺菌 (少量の塩素添加) |
このように札幌の浄水では、主に3つのステップで浄水を行っています。一方のフィンランドはどうでしょう。ここでは代表としてヘルシンキの浄水方法を見ていきます。
| ヘルシンキの水道水の浄水処理方法 | |
| A. 主に湖や川の水を使う場合 (一般的な浄水プロセス) | B. 地下水を使う場合 (地下水の方が綺麗であることが多い) |
| ①不純物を薬品で固めて沈める (凝集沈殿) | ①空気と触れさせて二酸化炭素除去 (曝気) |
| ②細かいゴミをろ過する (砂ろ過・石灰岩ろ過) | ②水の品質を整える (石灰岩ろ過) |
| ③微生物を強力にやっつける (オゾン処理&UV殺菌) | ③微生物をやっつける (UV殺菌) |
| ④さらに有機物を取り除く (活性炭ろ過) | ④配管での雑菌増殖を防ぐ (クロラミン添加) |
| ⑤配管での雑菌増殖を防ぐ (クロラミン(=塩素)添加) | |
| ⑥水が配管を傷めないようにpH調整 (石灰水・二酸化炭素) | |
フィンランドの浄水処理は4〜6のステップからなり、塩素添加のほかにオゾン処理やUV殺菌を併用しています。これにより、塩素の添加量が低く抑えています。
では、実際の塩素添加量を見てみましょう。
水道水の塩素添加量
世界保健機関(WHO)によると、「残留塩素が5mg/L以下であれば、動物実験の結果から、体重60kgの人が1日2リットルを毎日飲み続けても健康に影響はない」とされています。
日本の法律では蛇口を出る時点で、残留塩素の量が0.1〜1.0mg/Lの範囲に収まるようにすることが定められています。札幌市の水道水では、実際の残留塩素の量はおよそ0.3〜0.5mg/Lになるとされています。
一方、Redditによると、ヘルシンキでは、初期添加量が0.35〜0.5mg/Lで、蛇口での検出量は0.03〜0.5mg/Lとなっていることがわかっています。
このデータから、ヘルシンキの水道水は、日本の一般的な水道水と比較して塩素が多いということはなく、場合によってはより少ない濃度で供給されていることがわかります。
このように、フィンランドでは多段階の消毒処理によって、塩素の添加量を可能な限り抑える工夫がされていることがわかりました。これが、私がフィンランドの水道水を飲んだときに美味しいと感じた理由かもしれません。
日常と文化に溶け込むフィンランドの水
フィンランドの素晴らしいところは、レストランやカフェに行くと、頼まずともお水が出てくるところです。日本では当たり前でも、ヨーロッパでは珍しいことです。実際、私が旅行したイタリアやスペイン、オランダなどでは、ごく稀に出てくることもありますが、基本的にはボトルの水を注文することが多いです。これは、フィンランド以外の国を旅して初めて実感できることですが、本当にありがたいサービスなんです。
また、水道水が飲めるおかげで、サウナに入って喉が渇いたら、蛇口から水を汲んでジャブジャブ水を飲むことができます。サウナで喉が渇いたら、ビールも飲みますが、お酒に強くない日本人には、ビールだけではきつい時がありますからね!
まとめ:フィンランドの水道水を利用して賢く旅しましょう!
- フィンランドの水道水は飲める!
- フィンランドの川や湖の水が茶色いのは、天然の植物由来の有機物が溶けているから
- フィンランドの水道水は軟水で日本人にも飲みやすい!
- フィンランドの浄水方法には、塩素を減らす工夫がある!
- サウナで喉が渇いたらジャブジャブ水道水を飲みましょう!
フィンランドに行くときは、ぜひマイボトルを持参して、フィンランドの美味しい水道水を飲むことをお勧めします。ペットボトルのお水はとても高いので、買うなんてもったいないです!



コメント