こんにちは。ズッキーです。
フィンランド北部オウルから始まった自転車旅も、ついにノルウェー国境を越える日がやってきました! 国境を越えるのは生まれて初めてだったので、パスポートを持っているか何度も確認してから出発しました!
6日目の行程

6日目はSevettijärviを通って、国境の村Näätämöで買い物しつつ、国境を越えて、ノルウェーのKikenes(芬:Kirkkoniemi)まで行きました。159.64kmの道のりでした。
やはりラップランドは蚊がすごい

野営地を出発し、Sevettijärviまでの道を進んでいた私は、途中で休憩することにしました。
すると、ほんの1、2分のうちに蚊がワラワラと集まってきて、すぐに雲のような大群に。偶々蚊柱ができているところに止まってしまったのか、私の気配を察知して集まってきてしまったのかはわかりませんが、本当に黒いモヤが動いているような感じでした。

前日も、寝る前にパン!パ!パン!と手でテントの中の蚊を駆除していたわけですが、それは蚊取り線香を予め入り口で焚いているから、なんとかなっている状態。
この日、自転車を降りて休憩したときは本当にヤバかったです。オチオチ休憩もできず、走りながら、エネルギーを補給すると、自転車に戻ってすぐ出発しました。自転車に乗る時もまとわりついてきて、本当に地獄のような状態でした。
私、長袖長ズボンで、レインコートのフードを被った状態(真夏のラップランドは普通に寒い)だったのですが、それでも構わず襲ってきて、本当に恐ろしかったです。しかも刺されると、本当に痛くて、めちゃくちゃ嫌でした。
▶︎フィンランドの蚊に刺されるとなぜ痛いのか??(リンク)
サーミの村:セヴェッティヤルヴィ

止まるとすぐに出現する蚊から逃げるように、自転車を漕ぎ続けること暫く。
Sevettijärviに到着しました!
ここはサーミの村として知られています(言語によってはサーメ)。サーミというのは、スカンディナヴィア半島に居住する先住民のことです。サーミは住んでいる地域によって、いくつかのグループに分かれていて、その中でもこの村にいるのは、Skolt sámiと呼ばれる人々です。元々はコラ半島の方に住んでいた人々でしたが、国境線を引く都合で、フィンランドに居住することになったサーミです。
「サーミにも色々なグループがあるんだ!」
と知ったのは、この村だったか、Inariのサーミ博物館Siidaだったか覚えていませんが、きちんと認識できたのは、このときだったと思います。
この村には、サーミに関する小さな博物館があります。野外展示で、7〜8月のみしか開いていませんが、見学は無料でした。「無料」という言葉が何よりも好きな貧乏旅行者としては、見ないわけにはいきません!!
スコルト・サーミについては、別記事「スコルト・サーミとは?|フィンランドで最も悲しい歴史を持つ人々」をご覧ください。
セヴェッティヤルヴィの野外展示:サーミのサウナも!?

このサーミの野外展示ですが、人はいないし、人はいないし、全然人はいません。受付のおばちゃんに「見ていいですか?」と聞いた以外は、観光客の一人もいませんでした。今行くともっと人がいたりするのでしょうか。
とにかく、私は、ほぼ貸切状態で見ることができました。
サーミの服や道具が、「普通の物置小屋か?」ってくらいに結構大雑把に置いてあります。もう少し道具の説明なども欲しかったのですが、まあ、いいでしょう。

一張羅の服なのか、かなり綺麗な服も飾ってあります。
(別記事で、サーミの服について説明しています)

他はほとんど、小屋や貯蔵庫でした。下の写真は、高床式なので、穀物でしょうか。

↓犬小屋みたいだけど、犬小屋じゃなかったような??

これは貯蔵庫か物置です。

そして、私的にとても気になったのが、サウナでした。「サーミのサウナ」というのは、とても魅力的な響きです。

外見は別段変わったところはありません。しかし、その中は私がよく入ったフィンランドのサウナとは全然違いました。木の床と座る椅子のようなスペースがあるのは同じですが、地面に大きな石がゴロゴロと転がっています。サウナストーブはなく、まさかの石の直置きです。どうやって、石を温めるのでしょうか。めちゃくちゃ不思議な構造です。

サウナの記事はこちら
トナカイを追っかけて
サーミの博物館を出まして、再び自転車で出発。
Sevettijärvi村を越えた辺りから、自然の風景が急激に変化しました。少し標高も上がったのか、木の高さは低くなり、露出した岩場が増えてきました。明らかに植生が変化しています。フィンランドはケッペンの気候区分(Cf. Wikipedia「フィンランドの気候」)では、ほとんど亜寒帯湿潤気候(Dfc: Sub-arctc)なので、学問上では気候が変わったわけではありませんが、実際には気候がこのあたりから変わるのでしょう。
こうした気候の変化をゆっくりと観察できるのも、自転車旅行の醍醐味かもしれません。

林床には苔がむして、とても綺麗です。Sevettijärviにあった看板の屋根にも綺麗に苔がはやされているので、このあたりの美的感覚は日本人と似ているのかもしれません(単純に放置されただけかもしれませんが笑)。

露出した岩場にも独特の風格があって、とても綺麗でした。岩には、スピリチュアルな魅力1でもあるのか、妙に心を惹かれます。

自転車を漕いでいる間は、何もすることがなくて暇なので、この岩場の石を使えば「サウナの石に使えるかな?」と考えたりして、暇を潰しました。基本的に、サウナで使う石は水をかけたときの温度差で割れない石なので、なんでもいいっていうわけではないということを、フィンランド人の友達が教えてくれていました。でも、それがどこで取れるどんな石かはわからないので、こういう岩場を見ると、暇な私は「サウナ・ストーンかな?」なんて考えてしまうわけです。
さらに行くと、トナカイが前方に現れました。そして、私の存在にびっくりしたようで、一目散に逃げ出します。

ところが、トナカイが逃げる方向は私の進行方向です。トナカイを追っかけているわけでもないのですが、仔トナカイ(calf)もいるためか、走るのが遅いせいで、謎の追いかけっこが始まりました。ぴょこぴょこ、ぴょこぴょこ走るトナカイとそれを追いかけているかのように進む私。

親もちょこちょこ後ろを振り返って、私が来ているのを確認してさらに逃げます。
「あの〜、茂みに逃げてくれませんか〜?」
と、後ろから念を送るも、気がついてくれません。
200、300mくらい追いかけっこをした挙句、振り返った親トナカイが「あれ、茂みに入れば良くね?」という顔をして、やっと茂みに逃げ込んでくれたので、謎の追いかけっこを終えることができました。
ホッとした様子のトナカイ親子。濡れ衣期間が終わって、ホッとする私。
本当にこの時間はなんだったんでしょう??
トナカイ道中:新たなトナカイとの出会い
さらにズンズン進みます。今日は、Norwayに入ってシャワーを浴びたいのです。人と触れ合いたいのです。

途中、いくつかの家を通り過ぎました。サーミの人々が住んでいるのでしょうか。でも、家は普通のフィンランドの木造家屋です。
そのまま通り過ぎようとしたのですが、家の前に見慣れない低木がありました。何か違和感を覚えてよく見ると、枯れ木だと思ったのは、トナカイの角でした。あまりに風景に溶け込んでいて、トナカイもズッシリと座って堂々としているせいで、それがトナカイだと気が付きませんでした。座っているトナカイを見たのは初めてだったのかも!?
思わず写真をパシャパシャ。

ちなみに、白いトナカイは意外とよく見ます。目が赤くないので、アルビノのような弱い個体ではないんだろうなと思います。単純に条件がたまたま合うと、白い毛の遺伝子が現れるのではないかと思います。
ここからは国境の村に入りますが、長くなったので、6日目の話を2つに分けることにします。
まとめ
- フィンランド北部ラップランドの自転車旅で、はちゃめちゃに大きな蚊の大群に遭遇し、真夏の北極圏の厳しさを痛感しました!
- スコルト・サーミの村セヴェッティヤルヴィでは、独自の文化や珍しいサーミのサウナに触れる貴重な体験ができました
- ラップランドの広大な自然の中で、トナカイ親子との思わぬ「追いかけっこ」に!!
次回は、ついにノルウェー国境を越え、国境の村ナータモを経て、ヒルケネスを目指します!一体どんな出会いが待っているのでしょうか?
ここまでお読みいただき、ありがとうございます!「面白かった!」「いいと思う」「死ぬほど参考になった!」と思った方はぜひ、SNS等でシェアしていただけると嬉しいです。
脚注
- 「スピリチュアル」という言葉を使うと、途端に胡散臭さが増しますが、「霊的な」魅力と書くのも、なんだか危ない感じがしたので、こちらの言葉を使いました ↩︎






コメント