ベネルクス旅行1日目③:アムステルダム国立美術館を7時間歩き回った話(見どころ解説付き)

ベネルクス旅行記1日目アムステルダム国立美術館へ ベネルクス

 こんにちは。ズッキーです。

 2025年6月のベネルクス旅行。

 アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)に行ってきました。

 「どのくらい時間がかかる?」「見どころはどこ?」と気になる人も多いと思いますので、今回は実際に7時間かけて館内を回った体験をもとに、王道スポットや効率的な回り方を紹介します。

アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)正面
アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)正面

 7時間かけて、全作品を見てきたので、美術館のすべてを知っていると言って過言ではありません!( ᐛ )?

 ただ、これだけは注意してください!

注意事項
  • 予約は必須!:「当日に窓口でチケットを買えばいいや」は通用しません。
  • パスポート(ID)必須!

▶︎【必読】アムステルダム国立美術館の事前準備|予約・持ち物・所要時間まとめ

 

 

アムステルダム国立美術館の見どころと館内構造

 アムステルダム国立美術館は0〜3階まである、3階建て+半地下の構造になっています。

 今回は約7時間かけて館内を回りましたが、主要な作品だけなら2〜3時間でも十分見て回れます。

 メインは2階。著名な絵画が並ぶ部屋は、『Gallery of Honour』と呼ばれています。オランダ絵画の象徴的な絵が集まる場所です。

 ここは、最も人が混むエリアなので、早めの時間に一番最初いくことをおすすめします。

 日本に関係するものでは、長崎の出島(1階)や伊万里焼(0階)などの展示もあります。

Gallery of Honour(午前中は人少なめ。ツアーと重なると多いこともあり)
Gallery of Honour(午前中は人少なめ。ツアーと重なると多いこともあり)
ゴッホの自画像。ゴッホは自画像好きすぎ!
ゴッホの自画像。ゴッホは自画像好きすぎ!

 ゴッホ好きは1階も見逃さないようにしましょう。

 入場時間の制限はあっても、退場時間の制限はありません。フェルメールなどの有名絵画の周りはかなり人が集まるので、早めの時間に入場することをおすすめします。

 オランダ文化の主要どころは、2階の『Gallery of Honour』を回ってから、1階地図右側のゴッホの自画像や出島の展示などを見れば、ある程度押さえられます。

 

【見どころ】絶対に外せない名画(フェルメール・レンブラント)

 オランダ絵画で絶対外せないのが、ヨハネス・フェルメールとレンブラント・ファン・レインの2人です。

『牛乳を注ぐ女』フェルメール

『牛乳を注ぐ女(The Milkmaid)』Johannes Vermeer(ca. 1632 - 1675)
『牛乳を注ぐ女(The Milkmaid)』Johannes Vermeer(ca. 1632 – 1675)

 妻がフェルメール好きなので、連れてこないわけにはいきません。言ってしまえば、お姉さんが牛乳を注いでいるだけなんですがね。私と妻は大興奮ですよ。

 フェルメールの絵は、光の輝きや立体性を表現するのに、点々をたくさん使っているところが特徴です。それが実物だとよく見えます。絵の具の小さな丸い粒々の一つ一つまで見えるんです。しかも、画材がいいので、立体的に輝いて見えます。

 いろんな距離、いろんな角度から見ると、様々な色の配置が見えます。写真だとこんなの表現できません。

「こ、これがフェルメールの実物か!!」

となるわけです。

フェルメール作品三点が並んで展示。時間が経つほどにたくさんの人が……

 合計1時間くらいはこの絵の前にいましたかね?

 もっと長いかな?

 

『夜警』レンブラント

『夜警(The Night Watch)』Rembrandt van Rijn(ca. 1606 – 1669)

 レンブラントは、お金にだらしないおじさんです。絵はめっぽう上手だったわけで、絵が売れているときはまだ良かったのですが、晩年は家を売ったり結構大変だったみたいです。まあ、クソほどの才能すらない私なんて、元からすっかんぴんなので、それすら羨ましい話です。

 『夜警』は2階奥に設置されています。

 2025年6月現在は修復中でした。ニスが一部剥がされて、ガラス張りの装置の中に展示されています。

『夜警』の絵のニスが剥がされた様子

 歴史の教科書で見ていたせいか、思っているよりずっと大きい絵でした。

 『夜警』というタイトルのせいで、騙されますが、昼の情景を描いています。ニスが経年劣化で黒ずんだせいで、後から『夜警』という名前がつきました。元の題名は、『フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市民隊』らしいです。長い!

 詳しくは、現地の解説を見るのがいいと思います。解説は、絵を見ながらの方が圧倒的に楽しいですから。

 

『猫のダンス・レッスン』ヤン・ステーン

『猫のダンス・レッスン(Children Teaching a Cat to Dance)』Jan Havicksz Steen (ca. 1625-1679)

 ついでに、ヤン・ステーン。

 風俗画(当時の暮らしを描く絵)で有名なおっちゃんです。『聖ニコウラスの祭り』をはじめ、800点ほどの作品があるとか。

 17世紀のオランダは、東インド会社や交易、銀行業がもたらす富で、市民が力をつけた時代です。絵の注文主は、市民でした。なので、絵の主題が市民よりのものが多いのです。

 ヤン・ステーンは宿屋もやっていたおっちゃんで、人間の観察が好きだったようです。そのせいか、生活感のある卑近な絵を描きます。

 

【映えスポット】世界で最も美しい!? カイパース図書室

カイパース図書館 Cuypers Library(美術館2階奥から写真撮影可能)

 SNSで世界で最も美しい図書館だと人気の場所です。

 「世界で最も美しい」とか言われると、「ほ、本当に全部見たの?」と思ってしまいますし、私が札幌を「世界一住みやすい町」というくらい、胡散臭いです。しかし、間違いなく美しい建築です。

 見るべきは装飾の美しさと螺旋階段、アーチ構造。光をたっぷり取り入れる天窓。壁に並び立つ本棚。華やかな近代ヨーロッパの暮らしに迷い込んでしまったような景観ですが、過去の図書館ではなく、今も生きているかのような手触りです。ふと階下を見下ろすと、真剣に本を読む人々がいます。

 それもそのはず、今も使われている図書館を美術館の一部として覗く構造になっているのです。ここでは静かに、美しい図書館を味わってください。

 ちなみに、私は壁や天井の装飾が気に入りました。

「おう、ええやん」( *¯ ꒳¯*)

と、なること間違いなしです!

 

 

【日本との繋がり】デルフト陶器

フェルメールの絵にも描かれるデルフト陶器(ただし、デルフト産ではないかも?)

 オランダといえば、デルフト焼きが有名です。

 デルフト陶器は、磁器の原料カオリンがヨーロッパで見つかっておらず、磁器が生産できなかった時代に生まれました。ざらざらの陶器の表面に酸化錫の釉薬を塗って、白くお化粧して、「ほらほら、磁器っぽいでしょう?」となんとか頑張った結果が、デルフト陶器です。努力の結晶です。

デルフト陶器のバイオリンまで展示されていました!
デルフト陶器のバイオリンまで展示されていました!

 オランダが力を持った時代は、ちょうど中国が明→清の過渡期で、政治的に不安的な時期。中国の磁器(景徳鎮)が手に入らなくなります。

 白い黄金と呼ばれた磁器を手にいれるべく、オランダは日本と貿易します。しかし、オランダには売るものがありません。なので、初期の東インド会社は、ポルトガル船や中国船から略奪した生糸などを日本に売るという、原始的(現代人からすれば、ある意味、画期的な)手法で貿易を始めます。

 しかし、陶磁器を毎回、海外から持ってくるとなると、莫大なコストがかかります。そこで、ヨーロッパでも作ろうという動きが生まれます。その一つがデルフト焼きというわけです。

デルフト焼き肖像画

 この美術館では、その変遷を感じ取れます。

 背景をちょっとだけでも知っていると、楽しいですね!

 

 

アムステルダム国立美術館の回り方と所要時間

観光のポイント
  • 予約は必須!!
  • 所要時間は2〜3時間でもオーケー。じっくりなら5〜7時間
  • 一番の見どころである、2階の「Gallery of Honour」から回るのがおすすめ!
  • フェルメールやレンブラントは早い時間に行くと見やすい
  • ミッフィーコラボ:絵画とコラボしたミッフィーのぬいぐるみが売っています。可愛くて妻も買っちゃいました笑 (めっちゃ高い!)
  • 館内は広いので歩きやすい靴が必須
  • カフェや休憩を挟みながら回ると疲れにくい

 美術館の中は、結構歩くので、おしゃれをしていきたい気持ちもあるかもしれないですが、歩きやすい靴で行くのがおすすめです。美術館って意外と体力使います。

 しんどくて、絵画の飾られていない壁を眺めたりします。しかし、それが美術館というものです。ぜひ、死んだ目で芸術を楽しんでください!‎( ꒪ཫ‎꒪)

 それでは〜!!

 

 

 

参考文献

  • 『ヨーロッパ宮廷を彩った陶磁器 プリンセスたちのアフタヌーンティー』Cha Tea 紅茶教室著 河出書房新社 2019
  • 『フェルメールへの招待』朝日新聞出版 2012
  • “DK Art The Definitive Visual Guide” Andrew Graham-Dixon DK 2023
  • Rijksmuseum 公式HP(https://www.rijksmuseum.nl/nl)2025.3.23アクセス

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